Identity 482
Sander van Doornはもともと(EDMの中での)ProgressiveHouseっぽい選曲が多いのだが、今回はそのルーツを辿るような2007年を中心とした選曲。
TranceやDeep House的なエッセンスが強く感じられるし、長く長い繰り返しの中でカタルシスを呼び起こすような長尺の世界が広がる。
クラブにしろフェスでのセットにしても、いまではこういう選曲というのはクライマックスを迎える前に飽きられてしまうのかもしれない。
AviciiやZeddらが台頭してきたのが2011年から2012年、Swedish House Mafiaの出世作”Leave The World Behind”が2009年のリリース。
David GuettaがBlack Eyed Peasといっしょに仕事をした”The E.N.D.”も2009年だし、Kaskadeが作風を一気に変えた”Strobelite Seduction”をリリースしたのが2008年。
2007年と言うと、いまほどEDMが華美でメインストリームとなる前史的な感じで、日本でEDMという言葉が浸透していたのかすら怪しい時代。
なので、最近の曲やセットリストと比較すると物足りないと感じるかもしれない。
でも、あれやこれやといろいろなアーティストが台頭して、EDMも一周したかなというタイミングでこういう曲を聞いてみるのもいいのかもしれない。