tactacノート

さて、今日は何をしようかな。

【まとめ】Martin Garrixとコラボしたアーティストを一挙に紹介します

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先日7/31に、Martin GarrixのTomorrowland 2017でのプレイがYouTubeで公開されました。
あれよあれよと言う間に、早くも300万弱の再生回数(8月11日現在)を記録しています。
そのうち5回くらいは僕が再生しているのですが、ヒット曲オンパレードのメガ盛りミックスでお腹いっぱいになりました。


Martin Garrix - Live @ Tomorrowland 2017

この夏、Martin GarrixはARMANI EXCHANGEの広告モデルにも抜擢されました。
既に名実ともにEDMの顔として、その一挙手一投足が注目される存在になっています。

 

今回は、Martin Garrixがこれまでリリースされた楽曲でコラボしたアーティストについて紹介したいと思います。
EDMの大御所やレジェンドから、新たな才能まで、その幅広い人脈にも驚かされます。

 

以前、Martin Garrixの曲については、個人的なおすすめを紹介したことがあります。

そちらもぜひ。
tacru0614.hatenablog.com

 

Tiësto

Tiëstoといえば、泣く子も黙る世界を代表するDJの一人です。
もはや僕があえて言及する必要もないほど、広く知られている存在です。
Martin Garrixは、2004年のアテネオリンピックでプレイするTiëstoを見て、大きな感銘を受けたと語っています。
もちろん、TiëstoはMartin Garrixだけでなく、世界中の多くのDJに影響を与えています。
もはや説明不要の伝説的な存在なわけですが、そんなTiëstoもMartin Garrixとコラボを果たしています。

The Only Way Is Up / Martin Garrix & Tiësto


Martin Garrix & Tiësto - The Only Way Is Up (Official Music Video)

 

Martin GarrixとTiëstoのコラボは、2016年にリリースされた”The Only Way Is Up”です。
ちょっと渋めのトラックですが、全体的に当時のMartin Garrixの作風を強く反映している曲でもあります。
ただ、派手さや華美な感じは抑えられ、とてもタイトにまとまっているのは、Tiëstoだからなのでしょうか。
後のMartin Garrixの作品の中には似たようなテイストの曲もあり、お互いの実験的な要素を感じなくもありません。

Traffic / Tiësto

 

Tiëstoは20年近いキャリアの中で、さまざまな音楽や流行を取り込み、いまなお最前線を走っています。
なので、Tiëstoの代表曲を絞るというのもなかなか難しい話だったりします。
でも、Martin Garrixがそのプレイする姿に憧れたという"Traffic"に触れないわけにはいきません。

どれだけの人が当時のことを覚えているかわかりませんが、Tiëstoのキャリアはトランスからスタートしています。
この曲も、いま聞けば時代の流れというのを感じないわけではありませんが、いわばトランスのクラシックのひとつになっています。
当時、僕は高校生でしたが、硬派な音のダッチトランスはちょっと大人な感じがしたものです。

Red Lights / Tiësto


Tiësto - Red Lights

 

Tiëstoは、2010年以降多くのコラボなどを通じて、楽曲のテイストはすっかりEDMに変化していきました。
当初はプログレッシブハウスのようなテイストを帯びた曲も多かったのですが、次第に独自色が出てくるようになります。
また、2010年代というのは、AfrojackやAvicii、Zeddなどの台頭により、爆発的にEDMというジャンルが成長しました。
そうしたなかで、Tiëstoの独自のビジョンがはっきりと表現されたのが、2013年のこの曲ではないでしょうか。
ダンスミュージックではあまり歌詞の内容は重要視されませんが、非常に前向きな曲だったりします。
もしかしたら、これがTiësto流のポップスなのかもしれません。

Wasted feat. Matthew Koma / Tiësto


Tiësto - Wasted ft. Matthew Koma

 

超売れっ子のMatthew Komaをボーカルに迎えて、2014年にリリースされたのが”Wasted”です。
先ほどの”Red Lights”で示した方向性を踏襲しつつも、よりポップに、よりカラフルな曲になっています。
こういう曲を聴くと、もはやDJというよりダンスポップ職人のような感じさえしてきます。
ここまでのキャリアの中で、もっともポップで、明るい曲が多い時期でした。
この曲はリミックスもとても良いものが揃っていて、クラブでもよく耳にしました。

The Right Song feat. Natalie La Rose / Tiësto & Oliver Heldens


Tiësto, Oliver Heldens - The Right Song (official video) ft. Natalie La Rose

 

2014年以降のTiëstoは、多くのアーティストといっしょに曲を作り、リリースを重ねてきました。
新進気鋭のアーティストとのコラボも多く、Martin Garrixとの"The Only Way Is Up"もこの時期の作品です。
そして、この”The Right Song”でコラボしたOliver Heldensとは、先に"Wombass"がリリースされています。
さらに続いて、この"The Right Song"がリリースされ、Future House系の音にも積極的に取り込んでいました。
この時期には、他にもDallasKやThe Chainsmokers、Ummet Ozcan、Don Diabloなんかと作品を発表しています。

Summer Nights feat. John Legend / Tiësto


Tiësto - Summer Nights (Official Video) ft. John Legend

 

しばらく少しハードな路線が続いたかと思えば、John Legendをフィーチャーしたこんなトラックも作っていたりします。
リリースされたのは去年ですが、去年の夏はどこに行っても耳にするような大ヒット曲になりました。
John Legendの伸びの良いボーカルも良いのですが、オリジナルは絶妙な塩梅の味付けだと思います。
シャシャリすぎず、しかしシンプルすぎない、本当にベテランのなせる技といったところ。

Harder feat. Talay Riley / Tiësto & KSHMR


Tiësto & KSHMR ft. Talay Riley - Harder (Official Audio)

 

こちらは今年の6月にリリースされた新曲です。
共演は、いま乗りに乗っているKSHMRですが、シンセのリフでぐいぐい行くような曲ではなく、波間を彷徨うような淡いボーカルトラックになっています。
出だしはどこかチル的な要素も感じさせつつ、フックにはしっかりとテンションを上げてくる。
こうした曲のストーリーや、全体に感じられる余裕には、やはり大御所の貫禄というものなのでしょうか。
最初は「ん??」と違和感を感じていたのですが、聞けば聞くほど耳に馴染む良曲です。

Sander van Doorn & DVBBS

わりとごつめなテックハウスやプログレッシブハウスのイメージのあるSander van Doorn。
どちらかというと、リミキサーやプロデューサーとして有名ですが、早い段階でMartin Garrixとコラボを果たしています。
そして、さらにSander van Doornが推した”Tsunami"で、一躍Bigroomシーンの旗手となったDVBBS。
こんな3者の組み合わせは、Tsunamどころのインパクトではありません。

Gold Skies feat. Aleesia / Sander van Doorn, Martin Garrix, DVBBS


Sander van Doorn, Martin Garrix, DVBBS - Gold Skies (ft. Aleesia) [Official Music Video] OUT NOW

 

とても爽やかな曲に仕上がっていますが、メロディーはDVBBSのテイストが強い気がします。
バックの音像や全体の構成は、Sander van Doornっぽい落ち着きのある感じがします。
シンセのリフや、パッドの音選びなんかは、Martin Garrixっぽいなという感じでしょうか。
顔ぶれ的にはハードな曲になりそうなのに、こんなにメロディーの気持ちいい曲を出してくるというのは、少し意表を突かれた感じもします。

Right Here Right Now (Neon) / Sander van Doorn


Sander van Doorn - Right Here Right Now (Neon) [Lyric Video]

 

”Gold Skies”が好きなら、この曲もツボにはまるんじゃないかと思います。
Sander van Dorrnは、先にも触れたようにDJやプロデューサーとして長く活躍しています。
自らのレーベルも運営しており、その音楽のレンジの広さや審美眼には定評があります。
オリジナルもヒット曲がありますが、かなり幅が広く、テック色の強いものやFuture Houseまでなんでもこなすという感じがします。
その中でも、この”Right Here Right Now (Neon)”いちばんキャッチーなんじゃないかと思います。

Nothing Inside / Sander van Doorn & Mayaeni


Sander van Doorn & Mayaeni - Nothing Inside (Original Mix)

 

個人的には、この曲がSander van Doornの代表曲だと勝手に思っています。
というのも、コンピに収録されたこの曲を聴いたのが、僕のSander van Doornとの初めての出会いでした。
オリジナルのリリースは2012年です。

この時期というのは、2011年にDavid Guettaが”Nothing But The Beat”をリリースし、EDM界隈が成熟してきた頃だったりします。
メリハリのある曲の構成と、湧き出でる熱を放出するような気持ちの良いトラックです。

White Clouds / DVBBS


DVBBS - White Clouds (Official Music Video)

 

DVBBSといえばこれ!!みたいな曲は他にあるのですが、”Gold Skies”の流れから考えると、この曲を最初に紹介するのが妥当な気がします。
こちらは2015年のリリースで、BigroomやBounce系に偏りすぎない、お行儀のいいEDMという感じです。
それでもちょっと厚かましい感じはあるけど、当時はこういうのが流行ってたんですよね。
でも、やっぱり「ここがサビ!!」ってアピールしてくる長いリフは、みんなで合唱になって気持ちいいものなのです。

Raveology / DVBBS & VINAI


DVBBS & VINAI - Raveology (Official Video)

 

で、やっぱり個人的にはDVBBSといえば、こんな”Raveology”みたいな感じのイメージでした。
一言で言えば、もうド派手なBounce系。
この手の曲は一時期乱発していた時期があって、みんな同じような曲に、正直「何がいいの??」みたいに思っていました。
でも、結局のところ、クラブでかかると盛り上がっちゃう不思議な曲だったりします。

Not Going Home feat. Gia Koka / DVBBS & CMC$


DVBBS & CMC$ - Not Going Home feat. Gia Koka (Official Video)

 

最近のDVBBSはというと、いつまでも同じことばっかりやってるわけでもありません。
ここのところFuture Bass系でもよい曲を立ち続けにリリースしています。
この曲でコラボしたCMC$は、Martin GarrixのSTMPDレコードからも曲をリリースしています。
全体的な雰囲気はCMC$の落ち着いたテイストが目立ちますが、いい感じにまとまっていると思います。

You Found Me feat. Belly / DVBBS


DVBBS - You Found Me feat. Belly (Official Video) [Ultra Music]

 

こちらは、つい最近リリースされたばかりの曲です。
同じ”Not Going Home”と同じFuture Bassと言うべきか、ヒップホップ色が強いトラックになっています。
数年前の曲からは想像できませんが、こんなにも異なるテイストの曲でもごく自然に聴かせてきます。
しばらくチェックしていなかったのですが、DVBBSの引き出しの多さと言うか、アンテナの感度の良さには驚かされました。

Jay Hardway

Jay Hardwayは、Martin Garrixととても縁の深いアーティストです。
同じオランダで活躍し、同じく2012年ごろからキャリアをスタートさせています。
曲の特徴は、Bigroomっぽい感じもありますが、僕のイメージとしては硬派なプログレッシブハウスという感じです。
この1年ほどで曲に奥行きが生まれ、ぐっと曲が洗練されてきた感じがします。

Wizard / Martin Garrix & Jay Hardway


Martin Garrix & Jay Hardway - Wizard (Official Music Video) [OUT NOW]

 

説明不要のキラートラックですが、こちらは2013年のリリースです。
なんと言っても、こんなに格好よくて中毒性のある曲は、本当に数年に一度くらいだと思っています。
僕自身何度聴いたかわからないくらい耳にしてきていますが、いまだにこの漆黒ビートには体が疼きます。
Jay Hardwayの名前も、この曲で一気に知られることになりました。
YouTubeの再生回数は、2億オーバーという怪物トラックです。

Spotless / Martin Garrix & Jay Hardway


Martin Garrix & Jay Hardway - Spotless

 

Martin GarrixとJay Hardwayは、"Registration Code”や”Error 404”など初期の共作も多かったりします。
プライベートでも仲が良いらしく、お互いに刺激を受けているのかもしれません。
この”Spotess”では久しぶりのコラボになりました。
この曲は、2016年にMartin GarrixがDJ MagのDJランキングでNo.1を獲得した記念にリリースされたアルバム収録曲のひとつです。

Voodoo / DVBBS & Jay Hardway


DVBBS & Jay Hardway - Voodoo (Official Music Video)

 

この曲は、先に紹介したDVBBSとJay Hardwayのコラボです。
2015年のリリースですが、当時そうとう流行ってました。
”Wizard”あたりが響く人には、この曲もフェイバリットになるんじゃないかと思います。
しかし、Jay HardwayのMusic Videoの意味不明さは、いかにもって感じです。

Amsterdam (AMF 2016 Anthem) / Jay Hardway


Jay Hardway - Amsterdam (AMF 2016 Anthem) [Official Music Video]

 

こちらは2016年リリース。
Jay Hardway、そしてMartin Garrixの活躍するオランダ、アムステルダムで行われるAMF 2016のアンセムとなりました。
出だしの軽すぎるピアノのアルペジオは要らないけど、とにかく超かっこいいだ、これ。
フックで畳み掛けるシンセのリフと、ずんずんくるベース。
シンプルだけど、まるでお手本のようなEDMトラックだと思ってます。

Need It / Jay Hardway


Jay Hardway - Need It (Official Lyric Video)

 

で、こちらが目下のところ最新のリリースえす。
出だしはオフビートで、最近あまりなかった落ち着いた曲なので、ちょっと意外な感じもします。
この曲のリリースと新たなジャンルへの挑戦や、その過渡期と取るべきなのでしょうか。
それとも、閑話休題といった感じなのかもしれません。
引き続き、Jay Hardwayの次のリリースにも注目したいところです。

Scio / Jay Hardway


Jay Hardway - Scio (Official Music Video)

 

Jay Hardwayは、2016~2017年にかけて、意欲的に曲のリリースを重ねてきました。
その間に、Bigroomよりかはプログレッシブハウスやディープハウスを意識した曲が多くなったように感じます。
以前に比べて、曲のスケールの大きさやストーリー性を奥行きが出てきたと思います。
そうしたエッセンスや進化が感じられる、集大成的な一曲です。

Wake Up / Jay Hardway


Jay Hardway - Wake Up (Official Music Video)

 

少し時系列は遡りますが、この曲でJay Hardwayを知った人も多いんじゃないでしょうか。
曲としては少し懐かしさを感じさせるBigroom系で、一時期かかりまくってたな〜と記憶しています。
Music Videoには、ちゃっかりMartin GarrixやDVBBSも出演していたりします。

Electric Elephants / Jay Hardway


Jay Hardway - Electric Elephants (Official Music Video)

 

この曲は、彼自身がフェイバリットに挙げています。
で、とにかく、まずは一度Music Videoを見ていただきたい。

確認だけど、これ、日本で撮影してるんだよね…??
途中、ドラゴンボールみたいなアニメ出てくるし、展開は謎という一言に尽きる。
もうね、”Golden Pineapple”のMusic Videoといい勝負の意味のわからなさです。
あ、でも、この牙の光る像の被り物欲しさはある。

ちなみに、登場するゲーセンは浅草に実在するみたいです。
www.guidenet.jp

Julian Jordan

Julian JordanはMartin GarrixやJay Hardwayと同じオランダ出身のDJ。
実はこの三人、とっても仲良しなんだとか。
Julian Jordanは、Sander van Doornとの絡みが多いイメージがあります。
曲の特徴はMartin GarrixやJay Hardwayよりも、エレクトロ要素が強い印象があります。

BFAM / Julian Jordan & Martin Garrix


Julian Jordan & Martin Garrix - BFAM (Official Music Video)

 

こちらは2012年にリリースされた曲。
全体的にJulian Jordanのハードさが際立っていますが、音の空間作りはMartin Garrixっぽさも見られます。
Julian Jordanにとっても、Martin Garrixにとっても、キャリアの中で一つのキーになったんじゃないかと思います。
そして、若い二人なのに、この曲は相当渋いです。

Welcome / Martin Garrix & Julian Jordan


Martin Garrix & Julian Jordan - Welcome

 

昨年リリースのMartin Garrix”Seven”収録曲です。
”BFAM”から考えると、しばらくぶりの共作ということになります。
”Seven”の他の収録曲と比べると、とりわけエレクトロ要素が強く、少し異色にも思えます。
相変わらずJulian Jordanが絡むと、なんだか渋くなる傾向がありますね。

The Takedown / Julian Jordan


Julian Jordan - The Takedown (Official Music Video)

 

2015年にリリースされたJulian Jordanのヒット曲です。
これぞいかにもJulian Jordan!!と言う感じがします。
タイトなリズムトラックとシンプルな味付けに、スパイシーなシンセのリフ。
この曲がきっかけでJulian Jordanについて知ることになったが、やっぱり若い人だとは思っていませんでした。

Rage / Sander van Doorn, Firebeatz, Julian Jordan


Sander van Doorn, Firebeatz, Julian Jordan - Rage (Official Music Video)

 

こちらは前述のSander van Doorn、それからFirebeatzとの極左です。
リリースされたのは2015年と少し前ですが、非常にわかりやすいBounceトラックではないでしょうか。
Sander van Doornとは、キャリア初期の2012年に”Kangaroo”でも制作を共にしています。
ちなみに、Martin GarrixもFIrebeatzとは”Helicopter”でコラボしています。

Blinded By The Light / Julian Jordan


Julian Jordan - Blinded By The Light (Official Music Video)

 

こちらも同じく2015年のリリースなのですが、Julian Jordanのソロ作品の中では随一のキャッチーさがあります。
ピークタイムでかかったら、絶対気持ちよいやつです。
この手の曲は、音とフラッシュの洪水になったフロアが容易にイメージできますよね。
ちょっとJulian Jordanっぽくないなとも思ったりしますが、良い曲には変わりありません。

Say Love / Julian Jordan x Sj


Julian Jordan x Sj - Say Love (Official Music Video)

 

最近ではJulian Jordanにも、微妙な作風の変化が見られます。
ここしばらくは自身の運営するGOLDKID Recordsからのリリースが続いています。
よりハードな音から、この曲のようなFuture Bass系まで、レンジをぐっと広めてきました。
ちょっと意外な感じもするのですが、今後どんな曲をリリースしてくるのか楽しみです。

Florian Picasso

Florian Picassoという名前を聞いて、「ひょっとして??」と思う人もいるかもしれません。
まさかと思うかもしれませんが、Florian PicassoはPablo PIcassoのひ孫なのです。
Florian PIcassoベトナムで生まれ、16歳の時からクラブなどに出入りしてキャリアをスタートさせています。
最近ではBigroomからFuture Bassへ移行するアーティストも多い中、ど直球のEDMを投げてきます。
また、Music Videoのアニメーションも地味に面白くて見ごたえがあります。

Make Up Your Mind / Martin Garrix & Florian Picasso


Martin Garrix & Florian Picasso - Make Up Your Mind

 

この曲は、全体的にMartin Garrix色が強いように感じます。
正直言うとあまりFlorian Picassoっぽい感じはしないのですが、新境地なのかもしれません。
何かテーマがあったのかもしれませんが、いまいち掴みきれませんでした。
でも、コンパクトにまとまったリズムトラックは、Florian Picassoっぽいと言われれば、そうかもしれません。

Final Call / Florian Picasso


Florian Picasso - Final Call (Official Music Video)

 

個人的に、Florian Picassoはこの曲で一躍有名になった感じがしています。
EMDの雄であるNicky Romeroの運営するProtocol Recordingsから2016年にリリースされています。
Music Videoにでてくる光景は、出生地であるベトナムのものかもしれません。
細かくチョップされたようなシンセのリードや、ほどよいポップさはまさにFlorian Picasso節といった感じです。

Cracked Wall / Florian Picasso x VASSY


Florian Picasso x VASSY - Cracked Wall (Official Music Video)

 

こちらも2016年にリリースされた曲の一つです。
EDMではお馴染みのVASSYを迎えての、気持ちの良い疾走感のあるトラックになっています。
相変わらず、芸の細かさが際立ちますが、それを感じさせないポップさや切ない感じもあります。
最近はこう言うテイストの曲が少ない気がするけど、なんだかんだ言ってみんな好きだと思うんですよね。

With Me feat. Tania Zygar / Laidback Luke x Florian Picasso


Laidback Luke x Florian Picasso ft. Tania Zygar - With Me (Official Music Video)

 

目下のところ直近のシングルとなるのが”With Me”。
コラボしているのは大御所Laidback Luckで、ちょっとチャレンジングな曲になっています。
呪いをかけるような黒魔術的な出だしのボーカル、ブリブリ言わせる極悪漆黒ベース。
かつての少し前のShowtekなんかを彷彿とさせる、とても中毒性の高いトラックです。

Hanabi / Florian Picasso & Raiden


Florian Picasso & Raiden - Hanabi // OUT NOW

 

2017年のリリースこの曲は、夜空に咲いては消えていく花火の美しさと儚さをイメージしたという感じでしょうか。
Florian Picassoには日本語のタイトルのついた曲がいくつか存在します。
Music Videoなどでも、JAPANと出ていたり、日本との縁を感じさせます。
他にも、”Origami”、”Kirigami”という曲があります。

Brooks

Brooksは、最近注目を集めているドイツ人DJです。
一言で言い表すのは難しいのですが、個人的にはBigroomからFuture HouseをミックスしたようなハイブリッドなEDMが特徴だと思っています。
ストイックな音作りと、計算されたかのようなメロディーラインが秀逸です。
Showtekのヒット曲、Booyahのリミックスで一躍有名になりました。

Byte / Martin Garrix & Brooks


Martin Garrix & Brooks - Byte

 

フックのうわものは、最近のMartin Garrixのテイストに非常に近いものがあります。
しかし、最近Future Bassに寄ってきたMartin Garrixとしては、久しぶりのハードなトラックという印象があります。
随所にMartin Garrix、Brooksのテイストが見られて面白い曲でもあります。
「こういうギラギラした曲だって、ときどき聞きたくなるよね」って言ってるみたいです。

Alamo / Bassjackers & Brooks


Bassjackers & Brooks - Alamo (Official Music Video)

 

Bounce系の中では熱烈な支持のあるBassjackersとの共作です。
Brooksにとって、一気にその名を知られるきっかけとなった起爆剤になった曲でもあります。
このド派手な作りはBassjackers節ですが、いい感じにBrooksっぽいシンセの音使いがアクセントになっています。
アホになるんじゃないかってくらいアゲまくってるご機嫌チューン。

Joyride / Bassjackers & Brooks

https://www.youtube.com/watch?v=0pS2yL70g60
 

こちらも、同じくBassjackersとのコラボですが、だいぶ雰囲気が違います。
Martin Garrixとの”Byte”と似た方向性を示す曲だなという印象で、Brooksのテイストが強く出ているとも言えるでしょう。
Alamoのようなパンチの強さはないが、コンパクトにまとまっていて、この後”Byte”に繋げられそうだなって思ってしまいます。
同じ組み合わせでも、こうした色の違いがはっきり出るのはとても面白いですね。

If Only I Could / Brooks


Brooks - If Only I Could

 

曲自体はとてもシンプルな構成でできたBigroomトラックです。
音色や小ネタ、全体的な印象としてBrooks色を遺憾なく詰め込んだ感じがします。
それにしても、手堅いというかなんというか。
素直に格好いいと思うけど、いぶし銀みたいな格好よさなんですよね。

Make Your Move / Brooks


Brooks - Make Your Move [2-Dutch Records - Official]

 

”If Only I Could”と同じくボーカル曲なのですが、こちらはボーカルの情報量が多めです。
いかにもBrooksっぽいなという音は相変わらず健在です。
Showtekの”Satisfied”っぽい感じもありますが、そこまでとんがってない感じです。
師匠のShowtekも最近Future Bassっぽい路線に向いてきているので、Brooksにはこの路線でしばらく頑張ってもらいたいです。

Mesto

MestoはMartin Garrixと同じオランダ出身です。
しかし、なんと1999年生まれで、まだティーネイジャーという末恐ろしい可能性を秘めた新星です。
Martin Garrixとは歳も近く、幼い頃から面識があったとか。
オランダでは既に新たな才能として注目されています。
曲の特徴はFuture HouseとBounceを組み合わせた、独特のノリを持っています。
個人的には、プログレッシブハウスに通じる部分もあるんじゃないかと思っています。

WIEE / Martin Garrix & Mesto


Martin Garrix & Mesto - WIEE

 

Martin Garrixの”Seven”に収録されたトラック。
この曲もMartin Garrixの音使いと、Mestoのバウンス感が良い具合に融和しています。
躍動感のあるベースと、雲の上を歩くような軽さが気持ちの良い曲です。
お互いの得意なテイストが遺憾なく発揮された良曲だと言えるでしょう。

Tokyo / Mesto


Mesto - Tokyo (Original Mix)

Mestoのオリジナルで、飛躍的に知名度を上げたのが、この”Tokyo”ではないかと思います。
この後、都市シリーズとして”Rio”、”New York”が続きます。
Oliver Heldensにも通じる、いかにもFuture Houseっぽい感じはその若さを感じさせません。
でも、細部を聞くと、ちょっとあどけなさも残るアレンジに微笑ましくなったりします。

New York / Mesto


Mesto - New York (Original Mix)

Mestoの都市シリーズは、その名前からイメージするものを曲にしているんだそうです。
で、この曲を聴くと、一体MestoのなかでNew Yorkとはどんなイメージなんだろうかと尋ねてみたくなります。
曲としては非常にストイックな作りで、ディープハウス的な要素が強い印象を受けます。
でも、個人的にはCicagoとかの方がしっくりくるんじゃないかと思います。

Chatterbox / Fox Stevenson & Mesto


Fox Stevenson & Mesto - Chatterbox

 

Future Houseでヒットを飛ばすFox Stevensonとのコラボ。
コンパクトな曲の作りやリズムトラックはFox Stevesonの影響を感じさせる。
まるでルージュで書いたような、トラックに映えるリードやメロディーはMestoっぽい。
ベースラインはごくごくシンプルで、とっつきやすさのあるFuture Houseに仕上がっています。

Chances feat. Brielle Von Hugel / Mesto


Mesto - Chances feat. Brielle Von Hugel (Official Music Video)

 

こちらは7月にリリースされたばかりの新曲です。
なんだかちょっとMartin Garrixっぽい感じもしつつ、最近のMartin Solveigにもありそうな雰囲気です。
得意のFuture Houseっぽさは控えめだが、かなり曲のクオリティーは上がっている印象を受けます。
そして、Music Videoのモチーフは日本かもしれませんが、いろいろと不自然すぎるのがクスっときます。

Justin Mylo

Justin Myloは、Mestoと同じくFuture House系の音で注目を集めているDJです。
いまのところ、ベースの音が特徴的で、すでにスタイルを確立した感があります。
しかし、”Bouncybob”まではそれほど知名度は高くなく、この曲で一気に注目されるようになりました。
強烈なオリジナリティーのある音作りは、ベテランのOliver Heldensのような安定感もあります。

Bouncybob feat. Justin Mylo & Mesto / Martin Garrix


Martin Garrix - Bouncybob (Feat. Justin Mylo & Mesto) [FREE DOWNLOAD]

 

いろんなギミック満載で、忙しない展開が続く賑やかな曲です。
先に紹介したMestoのテイストも惜しみなく曲に盛り込まれています。
Future Houseっぽい動きまくるベースに、跳ねたリズム、そしてこの音!!
全体的なテイストはJustin Mylo色が相当強いかなという感じがします。

Groovy George / Mike Williams & Justin Mylo


Mike Williams & Justin Mylo - Groovy George (Official Music Video)

 

こちらは同じくFuture Houseの担い手と期待されるMike Williamsとの共作です。
いかんなくJustin Mylo節が発揮されている感じがします。
一応デビューシングルになるのですが、もはや名刺がわりになるような曲なんじゃないかと思います。
あまりにも色が濃いので、今後どうしていくんだろうという期待というか心配もあったりします。

Jumping Jack / Justin Mylo


Justin Mylo - Jumping Jack (Official Music Video)

 

相変わらずのJustin Mylo節たっぷりの一曲です。
Future House系の曲は、なんとなく全体的に音がメタリックな感じが強かったりします。
でも、Justin Myloの曲には、この独特のベースの音のせいか妙な軽さがあります。
酔っ払いの千鳥足のような感じにも聞こえるんですが、これが不思議と人を踊らせる効果があるんじゃないかと思っています。

Matisse & Sadko

Matisse & Sadkoは仲の良いロシアの兄弟EDMデュオです。
ルーツにはプログレッシブハウスのようですが、現在ではFuture Bass、トラップ、Drum’n’Bassの要素を取り入れたり、東のSkrillex的な感じもします。
Steve Angello、Artyなどの数々の大御所ともコラボしています。

Dragon / Martin Garrix vs Matisse & Sadko


Martin Garrix vs Matisse & Sadko - Dragon (Official Music Video)

 

Break Through the Silence / Martin Garrix vs Matisse & Sadko


Martin Garrix vs Matisse & Sadko - Break Through The Silence (Official Music Video)

 

DragonはBigroomとプログレッシブハウスのハイブリッドとも言える曲です。
全体的に抑揚的なトラックと、フックで突き抜けるようなシンセのメロディーがとても気持ちいいです。
一方で、Break Through The SIienceは、タイトル通り漲るエネルギーを放出させたような曲になっています。
2015年頃のMartin Garrixにはこういう派手な作りの曲が少ない時期だったりするので、貴重なコラボと言えそうです。

Together / Martin Garrix & Matisse & Sadko


Martin Garrix & Matisse & Sadko - Together

 

そして、Martin GarrixとMetisse & Sadkoは”Together”にて再びコラボします。
”Seven”収録曲の中で随一のポップさと、希望に満ちた明るいチューンになりました。
まっすぐに空に向かって雲をも突き抜けるかのようなシンセはMatisse & Sadkoの真骨頂でしょう。
一歩一歩踏みしめるかのように安定したリズムトラックにも、曲を通してのメッセージを感じます。

Stars / Matisse & Sadko


Matisse & Sadko - Stars (Official Music Video)

 

こちらは少し遡って2013年のリリースです。
広大な海のような宇宙、遠くに光る数多の星の瞬き。
そんなスケールの大きさを持ちつつ、人々に光を与えるような明るい曲になっています。
ルーツとするプログレッシブハウスの色も濃く感じられますが、2013年頃にはこういう曲が流行っていました。

SLVR / Steve Angello vs. Matisse & Sadko


Steve Angello vs. Matisse & Sadko - SLVR (HQ)

 

こちらは、EDMの大御所であるSteve Angelloとのコラボです。
Steve Angello自らとてもお気に入りだったようで、いろいろな場所でプレイしているのを聴くことができます。
抑揚的ながら、短いフレーズの繰り返しには、自然とこの後の何かを想像させます。
この曲自体でも盛り上がるけど、ピークへのイントロとしてよく使われた印象があります。

Trio / Arty, Matisse & Sadko


Arty, Matisse & Sadko - Trio (Original Mix)

 

同郷であるロシアのArtyとのコラボです。
ArtyはMatisse & Sadkoと音楽性が似ているような印象もあります。
ディープハウスやプログレッシブハウスを得意とする2者の相性は、疑いようがありません。
2012〜2013年は、先に紹介したSteve AngelloらのいるSwedish House Maifaが非常に活躍していた時期でした。
当時のSwedish House Mafiaは、派手でインパクトのある曲よりも、こうしたプログレッシブハウスを好んでプレイしていました。

Chemistry (Turn The Flame Higher) / Hard Rock Sofa, Matisse & Sadko, Swanky Tunes


Hard Rock Sofa, Matisse & Sadko, Swanky Tunes - Chemistry (Turn The Flame Higher) (Original Mix)

 

こちらも同じくロシアのHard Rock SofaとSwanky Tunesとのコラボです。
リリースは2012年ですが、ロックやエレクトロの要素も掛け合わせた、攻めの一曲という感じです。
当時リアルタイムで聞いていたはずなのですが、Hard Rock SofaやSwanky Tunesの印象が強くて、正直記憶に残っていません。
それにしても、すごいメンツすぎて恐れ多い。
ドラスティックな展開や、曲全体の世界観には秀逸なものがあります。

Get Busy feat. TITUS / Matisse & Sadko


Matisse & Sadko feat. TITUS - Get Busy

 

いままで紹介したMatisse & Sadkoの曲の多くは2010年代前半の曲が多いです。
最近はと言えば、音楽性の拡張やプログレッシブハウスの枠に収まらない音作りが見られます。
もっともわかりやすく、完成度の高いトラックがこの”Get Busy”ではないでしょうか。
トラップ、ヒップホップ、Bass House的な要素がミックスされていて、新たなEDMの可能性を模索しているようにも感じられます。

【まとめ】新たな才能の出現に期待

実は、まだまだ紹介できてないアーティストも多くいたりします。
今回、いろいろとここのアーティストについて書くにあたり、英語のサイトなどを見たり、とっても頭を使いました。
日本語のサイトでは、なかなか海外のアーティストの詳しい情報を得るのって難しいんですよね。

最近のMartin Garrixはと言えば、新たな才能を見つけてコラボしたりすることも多いように思います。
まだMartin Garrix自身が若く、親しい人の中にそういうアーティストが多いのかもしれません。
しかし、それぞれの曲では、お互いのスタイルを尊重し合い、うまく融合させています。
Martin Garrixだけでなく、いっしょに制作する人にも注目していきたいです。