notes

失われた20代を挽回しようと四苦八苦。

高飛び込み、始めました

5月から高飛び込みを習い始めました。

 

いま、30歳。

もうすぐ、31歳。

 

友だちからは「どうして??」と聞かれたりしました。

なぜランニングでもなく、ロードバイクでもなく高飛び込みかと言われれば、「もともと高飛び込みには興味があったから」。

なんで今このタイミングかと聞かれたら、「チャンスは限られていると感じたから」ですかね。笑

 

実は、3、4年前にも高飛び込みをやってみたいな〜と思って、一度近くでできないか調べたことがあります。

その時には、家から45分くらいのプールで高飛び込みのスクールがありました。しかし、当時は仕事の都合で、毎週土曜日に休みを取るのが難しく断念したんですよね。

 

そんなこんなでしばらく経っていたのですが、昨年の10月に職場が変わって、だいぶ時間に余裕もできるようになりました。

なので、今回改めて挑戦してみようと思って探したのですが、そのプールにはもう高飛び込みのスクールがありませんでした。

一応、電話で問い合わせてみたのですが、コーチが不在になってしまって再開の目処はないんだそうです。

 

しかし、捨てる神あれば拾う神あり。

 

家から1時間くらいのところにある別のプールで、高飛び込み教室をやっていると教えてくれました。

そこでは、最初に初級クラスから参加して、徐々に上級のコースに申し込むことができるとのこと。

期間は4月から7月までとのことでしたが、途中からの参加も可能とのことで、即行くことに決めました。

 

僕の住んでいるような田舎には、飛び込みのできる施設はあっても、教えてくれるかどうかは別なんですよね。

そんなにたくさんの人が通っているとも思えないし、コーチ不在とか、人数が集まらなくてやめるとか、そういうことがあってもおかしくないと思います。

だから、今回は「行けるうちに行け」という感じで、参加に至ったわけです。

 

 

期しくも、7月からフジテレビのノイタミナでアニメ版のDIVE!!が始まります。

www.dive-anime.com

これでも、昔は小説大好きっ子だったので、森絵都さんの原作はもちろん読みました。

もともと競泳をやっていたので、プールの雰囲気なんかがわかる作品に、部活の懐かしさを感じたものでした。

加えて、当時、ヤングアダルトというジャンルが流行っていて、森絵都さんや佐藤多佳子さんの作品についてはとっても思い入れがあるのですが、それはまたいずれどこかで。

 

DIVE!!といえば、2008年には林遣都池松壮亮溝端淳平さんが出演した映画版の印象に強く残っている人も多いと思います。

ダイブ!! [ 林遣都 ]

ダイブ!! [ 林遣都 ]

イケメン俳優が体当たりで挑む青春映画ということにプラスして、飛び込みというストイックな競技とストーリーは、俳優さんの新たな魅力を引き出していたんじゃないかと思います。

改めて映像で見ても、飛び込みというのはとても魅力的なものに感じました。

 

 

話は変わりますが、単に「水泳」といっても、プールで行う競技にはいろいろあります。

 

競泳の日本人選手の活躍は、もちろん多くの人が知っているところでしょう。

国際大会でメダル候補となるシンクロナイズドスイミングや、ポセイドンジャパンの活躍で水球に脚光が集まる機械も増えているように感じます。

しかし、あまり高飛び込みの話題を聞くことは多くないように思います。

 

今回、飛び込みを習いたいなと思って、いろいろと検索してみました。

実は、アニメ版のDIVE!!が始まるという情報もそこから知りました。

しかし、肝心の競技や選手についての情報がとても少ないなと思いました。

「思った」というよりは、あまりの見つからなさに驚いたと言うべきでしょうか。

 

日水連の飛込委員会による公式ブログが、リアルタイムで大会や選手の情報がわかるほぼ唯一のメディアである感じです。

tsubasajapan.blog.jp

しかし、せっかくの選手や演技の写真は、いかにも素人が撮ったという感じが否めません。

内容も、委員会の活動報告のようなテイストが強く、これから飛び込みを始めたり、にわかに興味を持ち始めた人にとって魅力的なものではない気がします。

 

それにしても、あまりの情報の少なさや、個人的な経験から競技人口の少なさは察しが付きます。

スイミングスクールに比べれば、飛び込みプールのある施設やスクールというのは、ほんのごく一部です。

SNSが重要な接点である現在、競技人口の少なさは、飛び込みの醍醐味が広く共有されないということにも繋がっていると思います。

 

また、テレビで見ていても、競泳やシンクロのように面白くないのかもしれません。

面白くないというのは失礼ですが、華がないと言えるかもしれません。

特に、演技中の写真はもってのほかです。

 

時間があればGoogleで「高飛び込み 画像」と検索して調べて見てください。

演技中の選手はもちろん集中しているので、険しい表情になります。

しかし、飛び込み台を踏み切った後は風圧で表情は崩れるし、静止画では何の演技かよくわかりません。

 

しかし、まだまだビギナーですが、個人的には高飛び込みはすごく楽しいスポーツです。

早くいろいろなことを教えてもらいたいし、一本でも多く飛びたいと体が疼きます。

「次は入水の足に気をつけよう」とか、「踏切を調整すればもっときれいに飛べそう」とか、課題は次々に出てくるし、もっと上手くなりたいと強く思います。

 

また、他人の演技や大会の様子を見て感じる印象は、器械体操やフィギュアに似ていると思います。

高飛び込みは体の柔らかさや、自分の体を自由に操る技術が必要になります。

それから、演技をする自分だけでなく、審査員や観客に魅せる競技という点も共通していると思っています。

 

その上で、高飛び込みの観戦の醍醐味というのは次の3つに集約させるのではないかと思います。

  1. 2秒弱の演技に対する気迫
  2. 一瞬にかける集中力と緊張感
  3. 静寂のあとに湧く歓喜

 

2秒弱の演技に対する気迫

 

10mの飛び込み台から水面までは、時間にすればわずか2秒弱です。

飛び込みは、瞬きすら許されない、あっという間の演技です。

しかし、この一本の飛び込みの背後には、何百本何千本という練習があります。

 

桜の花というのは、その儚さに言葉にできない感慨を抱かせます。

桜の木は、秋にその葉を落とした後、春に花を咲かせるために、冬の間じっと耐えて栄養を蓄えています。

そうして、ようやく咲かせる桜の花の魅力というのは、ビジュアルの美しさだけではありません。

 

高飛び込みは、多くの人が想像する通りとてもストイックな競技だと思います。

試合で飛ぶ一本の飛び込みのために、たくさんの失敗や練習を選手は重ねています。

たった2秒という刹那に、長く耐え凌ぐその鍛錬と時間を感じずにはいられません。

 

【一瞬にかける集中力と緊張感】

 

先ほど飛び込み競技は、器械体操やフィギュアと似ていると紹介しました。

これは、競技のスタイルや必要とされる素質だけでなく、もう一つ共通するものがあります。

それは、同じ演技は2度とできないということです。

 

飛び込み台の上から落下しながら体をコントロールするというのは、正直かなり難しいです。

踏切や腕の振り、回転やひねりのタイミング、そうしたものがぴったり合ってできる演技なのです。

トップクラスの選手となれば、それは人間の体の限界への挑戦とも言えるものになります。

 

高飛び込みではわずかなミスや狂いが大きな影響を与えるので、「同じようにやる」というのがとても難しいのです。

また、踏み切ったあとで修正をするなんてことは、ほとんど不可能と言っても良いでしょう。

そのため、演技を始める前の選手の集中力や、固唾を吞むスタンドの緊張感には鳥肌が立つほどゾクゾクします。

 

【静寂のあとに湧く歓喜

 

高飛び込みでは、どれだけきれいに入水するかというのも大きな要素になっています。

入水までがひとつの演技であり、点数にも影響してくるポイントになっています。

しかし、フィギュアスケートのように芸術性が点数として評価されることはありません。

 

それでも、高飛び込みは演技であり、そこには芸術性が宿っていると思っています。

高飛び込みの競技会場では、見るものすべてが固唾を呑んで選手の演技を見守ります。

また、美しい入水ではプールの水しぶきが上がらず、とても静かです。

 

ぽっというプールに吸い込まれるわずかな音、そして一瞬の間を空けて大きな歓声が上がります。

この歓声や熱狂は、他でもない選手自身の手と意志で生み出された芸術なのです。

この瞬間は、飛び込みをやったことがない人でも、絶対に拍手をしてしまうと思います

 

 

高飛び込みというのは、失敗すると確かに痛いです。注意を怠れば、大きな怪我にも繋がることがあります。

しかし、どんな演技をするかというのは、すべて自分との戦いです。

地味かもしれませんが、演技にかけるエネルギーは他のスポーツに劣ることはないと思います。

 

 

日本では、2014年からJOCエリートアカデミーで飛び込みの選手の入校が始まりました。

彼らはまだ小さな蕾かもしれませんが、いつかしっかりと開く花が待ち遠しいと思っています。

それと同時に、そんな選手たちを応援する意味でも、もっと多くの人に高飛び込みについて興味をもってもらいたいなと感じたのでした。